在留資格の手続き一覧|認定証明書・変更・更新はどれが必要か
※本記事は執筆当時の情報に基づきます。法改正等により現在の内容と異なる場合がありますので、実際の運用にあたっては必ず最新の法令をご確認ください。
外国人を採用することになった。海外にいる人材を呼び寄せたい。従業員の在留期限が近づいている。こうした場面で最初に迷うのが、どの手続きを選べばよいのかという点です。
入管の窓口で扱う手続きには、在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請、就労資格証明書交付申請といった名称が並びます。どれも「在留資格」という語を含み、名前だけでは違いが見えません。選ぶ手続きを取り違えると、やり直しで時間を失うことにもなります。
選ぶ基準そのものは複雑ではありません。出入国管理及び難民認定法(入管法)は、その外国人がいま日本の内と外のどちらにいるか、そして何が変わるのかによって手続きを分けています。この記事では8つの手続きを状況別に整理します。
在留資格の手続きが分かれる基準

入管法の手続きは、外国人の置かれている状況に応じて条文が分かれています。まずは全体像を状況別に対応させます。
| 状況 | 該当する手続き | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 海外にいる人を呼び寄せる | 在留資格認定証明書交付申請 | 法第7条の2 |
| 日本にいて、活動内容が変わる | 在留資格変更許可申請 | 法第20条 |
| 日本にいて、活動は同じで期限が近い | 在留期間更新許可申請 | 法第21条 |
| 転職して職務内容が変わる | 就労資格証明書交付申請 | 法第19条の2 |
| 本来の活動以外で収入を得る | 資格外活動許可申請 | 法第19条第2項 |
| 日本で出生した、日本国籍を離脱した | 在留資格取得許可申請 | 法第22条の2 |
| 期限のない在留を希望する | 永住許可申請 | 法第22条 |
| 一時的に出国して戻る | 再入国許可申請 | 法第26条 |
「日本にいるかどうか」でまず二つに割れ、日本にいる場合は「活動が変わるか、期限だけの問題か」で分かれる、という構造になっています。この2段階を押さえておくと、多くの場面で当たりをつけられます。
在留資格そのものの種類と、就労できる資格・できない資格の分け方は別の記事で整理しています。

海外から呼び寄せる場合の在留資格認定証明書交付申請

海外にいる人材を日本に招く場合に使うのが、在留資格認定証明書交付申請です。法第7条の2に定めがあります。
上陸の条件のうち、法第7条第1項第2号(在留資格への該当性と上陸基準への適合性)を満たしていることを、あらかじめ法務大臣に証明してもらう手続きです。在留資格認定証明書とは、この証明を書面にしたものを指します。
流れは3段階になります。
- 日本国内で在留資格認定証明書の交付を受ける
- 証明書を本人に送り、現地の日本大使館・領事館で査証(ビザ)の発給を受ける
- 来日し、空港で上陸許可を受ける
注目すべきは法第7条の2第2項です。受け入れようとする機関の職員などを代理人として申請できると定められています。本人は海外にいるため、日本側の受入企業が動くことを前提にした制度設計になっています。呼び寄せの準備は、企業側が主導する場面が多くなります。
なお短期滞在は対象から除かれています。観光や短期の商談で来日する場合は、この手続きを使いません。
会社を設立して外国人を招く場合は、設立後の各種届出と並行して準備を進めることになります。

日本にいる人が使う在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請

すでに日本に在留している人の手続きは、この二つが中心になります。どちらを使うかは「活動内容が変わるかどうか」で決まります。
在留資格変更許可申請が必要な場面
活動内容が変わる場合の手続きです(法第20条)。留学生が卒業して就職する、技術・人文知識・国際業務から経営・管理に移る、といった場面が該当します。
法第20条第3項は、法務大臣が「在留資格の変更を適当と認めるに足りる相当の理由があるとき」に限り許可できると定めています。変更は当然に認められるものではなく、裁量による判断である点に注意が必要です。
在留期間更新許可申請の提出期限
活動内容は変わらず、在留期間の満了が近づいた場合の手続きです(法第21条)。
提出期限は入管法施行規則第21条第1項に定めがあり、在留期間の満了する日までに申請書を提出しなければならないとされています。受付を開始する時期は運用によるため、余裕をもった準備を推奨します。
更新についても、法第21条第3項が「在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるとき」という要件を置いています。変更と同じく、自動的に通るものではありません。
転職・アルバイトで必要になる就労資格証明書と資格外活動許可

在留資格そのものは変わらないものの、働き方が変わる場面で使う手続きです。二つとも、義務ではないケースと義務であるケースの区別が重要になります。
転職時の就労資格証明書交付申請
転職して職務内容が変わったとき、いまの在留資格のままで働けるかを確認できる手続きです(法第19条の2)。行える収入を伴う事業を運営する活動、または報酬を受ける活動を、出入国在留管理庁長官が証明します。
この手続きは任意です。次回の更新まで待たずに適法性を確認できる点に実益があります。
同条第2項には、活動内容が明らかな場合に、この文書を提示しないことを理由として不利益な取扱いをしてはならないという定めがあります。雇用する側が提出を強制することは想定されていません。
職務内容が在留資格の範囲に収まるかの判断は、業種ごとの資格要件と重なると細かくなります。化粧品の責任者を例にした整理が参考になります。

アルバイト・副業に必要な資格外活動許可申請
本来の在留資格の活動に属さない収入活動を行う場合の手続きです(法第19条第2項)。留学生のアルバイトが典型例になります。
許可される活動の範囲は入管法施行規則第19条第5項第1号に定められています。原則として一週について28時間以内で、留学の在留資格をもつ人については、在籍する教育機関が学則で定める長期休業期間にあるときは一日について8時間以内とされています。
同号は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に定める風俗営業や店舗型性風俗特殊営業等が営まれている営業所での活動を除いています。業種による制限がある点は見落としやすい部分です。
出生・国籍離脱の場合の在留資格取得許可申請

日本で子どもが生まれた場合や、日本国籍を離脱した場合の手続きです(法第22条の2)。上陸の手続を経ずに日本に在留することになった人が対象になります。外国人従業員に子が生まれたときに関わってくる手続きです。
法第22条の2第1項は、その事由が生じた日から60日を限り、在留資格を有することなく在留できると定めています。一方で第2項は、60日を超えて在留しようとする場合に、事由が生じた日から30日以内に在留資格の取得を申請しなければならないとしています。
60日と30日という二つの期間が別々に働く点が分かりにくいところです。実務で先に到来するのは30日の申請期限のほうになります。出生の届出に追われている時期と重なるため、期限管理が重要になります。
永住許可申請と出国時の再入国許可

長期的な在留に関わる手続きです。永住は在留資格の変更の一種として位置づけられています。従業員本人が申請するものですが、就労制限がなくなるため、雇用する側にも関わってきます。
永住許可申請の要件
永住者の在留資格への変更を希望する場合の手続きです(法第22条)。
法第22条第2項は、素行が善良であること、独立の生計を営むに足りる資産または技能を有することのいずれにも適合し、かつ永住が日本国の利益に合すると認めたときに限り許可できると定めています。
ただし同項ただし書により、日本人、永住許可を受けている者、特別永住者の配偶者または子である場合は、これらの各号への適合を要しないとされています。家族の状況によって要件が変わる仕組みです。
再入国許可とみなし再入国許可
在留期間の途中で一時的に出国し、また戻ってくる場合の手続きです(法第26条)。申請に基づき、数次再入国の許可とすることもできます。
あわせて押さえておきたいのが、法第26条の2のみなし再入国許可です。有効な旅券と在留カードを持つ人が、入国審査官に再入国の意図を表明して出国するときは、再入国の許可を受けたものとみなされます。
この場合の有効期間は、法第26条の2第2項により出国の日から1年とされています。在留期間の満了日が1年より先に来る場合は、満了までの期間となります。短期の出張や一時帰国であれば、改めて許可を申請しなくてよい場面が多くなります。
行政書士が関われる範囲と申請取次の仕組み

これらの申請は、原則として外国人本人が地方出入国在留管理局に出頭して行います。ただし例外が用意されており、この本人出頭の例外が申請取次と呼ばれる仕組みです。
根拠となる条文は、手続きごとに分かれて置かれています。在留資格認定証明書交付申請は入管法施行規則第6条の2第4項、資格外活動許可申請は同規則第19条第3項、在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請は同規則第59条の4が定めています。取り次げる人の範囲も手続きによって違います。
たとえば資格外活動許可申請について、同規則第19条第3項は次の6つの類型を挙げています。
- 受入れ機関等の職員で、地方出入国在留管理局長が適当と認めるもの
- 特定技能所属機関の職員または登録支援機関の職員(特定技能1号の場合)
- 家族滞在等の場合の、扶養者が経営または勤務する機関の職員
- 公益法人の職員で、地方出入国在留管理局長が適当と認めるもの
- 弁護士または行政書士で、所属会を経由して地方出入国在留管理局長に届け出たもの
- 当該外国人の法定代理人
つまり書類を入管に持ち込む行為そのものは、行政書士だけに認められているわけではありません。受入企業の職員が自社の従業員のぶんを提出することも、第1号により認められています。
あわせて押さえておきたいのが、誰から依頼を受けるかという点です。同項の柱書は取次者を「当該外国人から依頼を受けたもの」とし、変更と更新については同規則第59条の4第4項第1号が本邦にある外国人又はその法定代理人の依頼によりと定めています。在職中の従業員の手続きを会社が窓口となって外部に委ねる場合は、この点の確認が要ります。
一方で認定証明書は扱いが異なります。法第7条の2第2項により受入機関の職員などが代理人になれるため、企業が依頼者として動ける手続きです。
行政書士に限られるのは別の部分です。行政書士法第1条の3が、他人の依頼を受け報酬を得て官公署に提出する書類を作成することを行政書士の業務と定め、同法第19条がこの業務を行政書士以外の者に禁じています。提出手続の代理は第1条の4に置かれており、第19条の制限対象には含まれていません。
なお2026年1月施行の行政書士法改正で、第19条には「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が加わりました。顧問料やコンサルティング料に書類作成の対価を含める形も、規制の対象になりえます

よくある質問
Q:在留資格認定証明書交付申請と在留資格変更許可申請は、どちらを選べばよいですか
その人が現在どこにいるかで決まります。海外にいる人を新たに呼び寄せるなら在留資格認定証明書交付申請、すでに日本に在留している人の活動内容を変えるなら在留資格変更許可申請になります。留学生を新卒採用する場合は、本人が日本にいるため後者を使います。
Q:在留期間更新許可申請はいつまでに提出すればよいですか
入管法施行規則第21条第1項により、在留期間の満了する日までに申請書を提出することとされています。ただし審査には期間を要するため、満了直前の提出は避けたほうが安全です。受付を開始する時期は運用によるため、管轄の地方出入国在留管理局への確認を推奨します。
Q:外国人本人が入管に出向かずに手続きできますか
手続きごとに定められた者が代わって行う場合は、本人の出頭を要しないとされています。資格外活動許可申請であれば入管法施行規則第19条第3項、変更と更新であれば同規則第59条の4が根拠になり、届出をした行政書士のほか、受入れ機関の職員なども対象に含まれます。ただし報酬を得て業として申請書類を作成できるのは、行政書士および弁護士に限られます。
当事務所の強み
当事務所は化粧品・化学品、産業廃棄物、古物商といった事業の許認可を中心に扱っています。在留資格の手続きも、この事業許認可との組み合わせで対応します。
- 事業の許認可と在留資格を一つの窓口で扱えます。 会社設立、業種ごとの許認可、在留資格は同時期に発生します。順序を含めて一体で設計できます
- 職務内容の中身まで踏み込んで整理できます。 元化学メーカー研究員として製造や研究開発の現場を経験しています。技術・人文知識・国際業務では職務内容と学歴・職歴の関連性が問われるため、その業務が実際に何をするものかを具体的に説明できます
- 中古品輸出、飲食、化粧品輸入など、外国人経営者が多い業種の許認可に対応しています
- ご相談はオンラインで承ります。相談料は無料です
中古品・中古車の輸出業を始める場合は、古物商許可とあわせた検討が必要になります。

どの手続きが該当するかの切り分けから、必要な許認可・在留資格の手続きまでまとめてサポートします。ご連絡をお待ちしています。


