薬機法・景表法のチェック代行|広告・表示の確認を依頼できる範囲・料金・流れ

薬機法・景表法のチェック代行|広告・表示の確認を依頼できる範囲・料金・流れ

化粧品・健康食品の広告で薬機法・景表法に違反すると、措置命令・課徴金・刑事罰のリスクがあります。「業界でよく使われている表現だから安心」「OEMメーカーが作成した原稿だから問題ない」という判断のまま広告を出すと、違反の責任を問われることがあります。

原稿を誰が作ったかにかかわらず、広告をした者として責任を問われうるのは貴社です。インフルエンサーへの依頼・OEM委託・SNS投稿を問わず、虚偽・誇大広告の禁止(薬機法第66条第1項)は「何人も」を対象にしており、課徴金も違反行為をした者に課されます(第75条の5の2)。

「どこがNGか判断できない」「社内に薬機法に詳しい人材がいない」という場合は、広告文・LP・パッケージ表示の薬機法チェック(薬事チェック)・景表法チェックを外部に代行してもらう方法があります。当事務所では、元化学メーカー研究員として化粧品原料の研究開発に携わった経験と、YMAA(薬機法・医療法適法広告取扱個人認証)の知識をもとに、NG表現の特定から修正案・修正後の文案の作成まで対応します。この記事では、依頼できる範囲・料金・流れを先に紹介し、後半で規制の中身を解説します。

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薬機法・景表法チェック代行で依頼できること

依頼の前に、チェックの対象になる媒体・確認の観点・納品物を確かめておきます。

対象の媒体

チェックの対象は、商品そのものに書く「表示」と、販売のための「広告」に分かれます。

  • パッケージ表示文・添付文書:広告の表現に加えて、容器や外箱に必ず書く事項(製造販売業者の名称・住所、名称、製造番号など。薬機法第61条)がそろっているかも確認します
  • 広告:販売のための次の媒体
    • LP(ランディングページ)
    • EC商品ページ(Amazon・楽天・自社サイト等)
    • SNS投稿文(Instagram・X・YouTube概要欄等)
    • インフルエンサーへの依頼文・投稿台本
    • メールマガジン・ニュースレター

確認する観点

単語を禁止語の一覧と照らし合わせるだけでは、問題を見落とします。言葉そのもの、前後の文脈、広告全体の印象の3段階で確認します。写真・イラスト・成分の説明・体験談も含めて、消費者に何が伝わるかを見ます。

主に確認する点は次のとおりです。

  • 効能・効果:化粧品として表示できる56項目(後述)の範囲に収まっているか
  • 広告全体の印象:言葉は範囲内でも、画像・キャッチコピー・構成を合わせると「再生」など効能を超える印象を与えていないか
  • 成分の強調(特記表示):強調する成分の名前の近くに「保湿成分」などの配合目的が書かれているか。成分に含まれる別の物質の効能をうたっていないか。医薬部外品の有効成分と誤解させないか
  • あいまいな言葉:「ゆらぎ肌」のように、読む人によって受け取り方が変わる言葉に意味を補う注釈があるか。「赤み」「肌荒れ」などの語と組み合わせて、治療を思わせていないか
  • 安全性の保証:「敏感肌用」のような使う人の目安を超えて、「肌荒れしない」「赤ちゃんにも安心」のように安全を保証する表現になっていないか
  • 口コミ・体験談:使用感・香り・使い方の感想に限られているか。効能・効果や安全性についての体験談は、事実であっても使えません
  • 数字・ランキング:「満足度○%」「No.1」「○倍」などに、誰に・何を・いつ調べたかの根拠があるか(景表法第7条第2項)。効能への満足と誤解させない書き方か(「使いやすさの満足度○%」のように主の表示の中で明示する)
  • 広告であることの表示:インフルエンサーの投稿などで、事業者の広告であることが分かるか(ステマ告示)
  • 成分名の変換:輸入化粧品では、INCI名(国際化粧品原料命名法)から日本語の全成分表示名称への変換と、配合できない成分(ネガティブリスト)との照合
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確認の根拠にしている主な通知・告示・ガイドラインは次のとおりです。

  1. 平成10年9月29日
    薬事法における医薬品等の広告の該当性について(医薬監第148号)広告に当たるかの3要件(顧客を誘う意図・商品名・一般の人が知りうる状態)通知
  2. 平成23年7月21日
    化粧品の効能の範囲の改正について(薬食発0721第1号)化粧品として表示できる効能の56項目通知
  3. 平成29年9月29日
    医薬品等適正広告基準(薬生発0929第4号)化粧品を含む広告の基準通知
  4. 令和3年8月
    薬機法の課徴金制度の施行誇大広告に対価合計額の4.5%改正
  5. 令和5年10月1日
    ステマ告示(内閣府告示第19号)の施行事業者の広告であることを隠した表示を、景表法の不当表示に指定告示
  6. 令和7年3月10日
    化粧品における特定成分の特記表示について(医薬監麻発0310第3号)成分を強調するときは配合目的を併記する通知
  7. 令和8年7月
    化粧品等の適正広告ガイドライン 改訂α版(日本化粧品工業会)業界の自主基準。安全性の保証・体験談・調査の数値・成分の強調などガイドライン

納品するもの

確認の結果は、確認報告書(PDF)にまとめてお渡しします。主な中身は次のとおりです。

  • 修正事項:問題のある箇所ごとに、優先度・現在の表現・修正案・根拠の規定
  • 修正後の文案:修正を反映した文案と、修正前との対照表
  • 確認事項の一覧:表現の可否を判断するために、製造販売業者や製造元に確かめていただきたい事項(配合目的・調査データなど)

料金と期間の目安

料金は3.3万円〜/1媒体(税込)です。LP1本・EC商品ページ1件・SNS投稿文1セットを、それぞれ1媒体として数えます。縦に長いLPや、複数の媒体をまとめて依頼する場合は、原稿やURLを受け取ってから正式な見積りをお出しします。

期間は、資料の受領後1〜2週間程度が目安です。対象の量と内容によって前後します。

依頼の流れと用意する資料

依頼から納品までの流れは次のとおりです。

STEP 1
ご相談(オンライン)確認したい媒体と、製品の種類(化粧品・医薬部外品・健康食品など)をお知らせください。
STEP 2
資料の送付・お見積り確認したい原稿・URL・画像をお送りいただき、量を確かめて見積りをお出しします。
STEP 3
チェック・修正案の作成問題のある表現を特定し、修正案と修正後の文案を作成します。
STEP 4
納品・修正後の確認確認報告書をお渡しします。修正後の原稿の最終確認にも、必要に応じて対応します。

次の資料があると、確認が早く正確になります。

  • 確認したい広告の原稿・URL・画像
  • 製品の種類(化粧品・医薬部外品・健康食品・雑貨など)
  • 全成分の一覧と、強調する成分の配合目的
  • 「満足度○%」「No.1」などの数字の根拠となる調査データ

広告チェックの代行を検討したいケース

社内で広告表現の適否を判断しようとしても、薬機法の解釈には化粧品成分の知識と法令の両方が必要になります。どのような状況で外部委託が有効かを整理します。

依頼を検討する場面として、次のようなものがあります。

  • 新商品のLP・広告文の制作時:OEMメーカーから受け取った広告原稿をそのまま使えるかどうかの確認
  • 輸入化粧品の日本語版制作時:海外の効能訴求が化粧品の効能56項目を超えていないかの確認
  • インフルエンサー施策の開始前:投稿内容のドラフト確認を義務づける社内フローがない場合
  • EC商品ページの見直し時:過去に制作したページに問題表現が残っていないかの棚卸し
  • 行政から問い合わせを受けた後:改善対応として全媒体の表現確認が必要になる場合

社内の薬事担当が専任でいれば自社対応できますが、中小企業や個人ブランドで兼任担当者が判断しきれない場合に、外部委託が実務的な選択肢になります。

薬機法・景表法の広告規制の違い

広告規制に関わる薬機法と景表法は、保護しようとしている法益と規制のアプローチが異なります。一方をクリアしても他方の違反となる表現があるため、両規制を同時に確認することが求められます。

薬機法:効能・効果表現の制限

薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)の広告規制は、第66条から第68条に定められています。核心は「保健衛生上の危害を防止すること」にあり、製品の効能・効果について誤解を与えるような表現を対象としています。

薬機法の広告規制が他の規制と大きく異なる点は、「何人も」が対象であることです。製造販売業者だけでなく、広告代理店・制作会社・アフィリエイター・インフルエンサーも規制の対象となります。

主な禁止事項は次のとおりです。

  • 虚偽・誇大広告の禁止(第66条第1項):効能・効果に関して明示的・暗示的を問わず虚偽または誇大な記事を広告・流布してはならない
  • 保証表現の禁止(第66条第2項):医師その他の者が効能・効果を保証したものと誤解されるおそれのある記事を広告してはならない
  • 承認前医薬品の広告禁止(第68条):承認を受けていない医薬品等の効能・効果に関する広告は禁止

化粧品については、効能効果の表現が厚生労働省通知「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年7月21日 薬食発0721第1号)で定める56項目の範囲内に制限されています。56項目を超える表現(「シワを改善する」「細胞を活性化する」等)は、化粧品としては表示できません。

  1. (1)
    頭皮、毛髪を清浄にする。頭皮・毛髪
  2. (2)
    香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。頭皮・毛髪
  3. (3)
    頭皮、毛髪をすこやかに保つ。頭皮・毛髪
  4. (4)
    毛髪にはり、こしを与える。頭皮・毛髪
  5. (5)
    頭皮、毛髪にうるおいを与える。頭皮・毛髪
  6. (6)
    頭皮、毛髪のうるおいを保つ。頭皮・毛髪
  7. (7)
    毛髪をしなやかにする。頭皮・毛髪
  8. (8)
    クシどおりをよくする。頭皮・毛髪
残り48件を見る
  1. (9)
    毛髪のつやを保つ。頭皮・毛髪
  2. (10)
    毛髪につやを与える。頭皮・毛髪
  3. (11)
    フケ、カユミがとれる。頭皮・毛髪
  4. (12)
    フケ、カユミを抑える。頭皮・毛髪
  5. (13)
    毛髪の水分、油分を補い保つ。頭皮・毛髪
  6. (14)
    裂毛、切毛、枝毛を防ぐ。頭皮・毛髪
  7. (15)
    髪型を整え、保持する。頭皮・毛髪
  8. (16)
    毛髪の帯電を防止する。頭皮・毛髪
  9. (17)
    (汚れをおとすことにより)皮膚を清浄にする。皮膚
  10. (18)
    (洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)。皮膚
  11. (19)
    肌を整える。皮膚
  12. (20)
    肌のキメを整える。皮膚
  13. (21)
    皮膚をすこやかに保つ。皮膚
  14. (22)
    肌荒れを防ぐ。皮膚
  15. (23)
    肌をひきしめる。皮膚
  16. (24)
    皮膚にうるおいを与える。皮膚
  17. (25)
    皮膚の水分、油分を補い保つ。皮膚
  18. (26)
    皮膚の柔軟性を保つ。皮膚
  19. (27)
    皮膚を保護する。皮膚
  20. (28)
    皮膚の乾燥を防ぐ。皮膚
  21. (29)
    肌を柔らげる。皮膚
  22. (30)
    肌にはりを与える。皮膚
  23. (31)
    肌にツヤを与える。皮膚
  24. (32)
    肌を滑らかにする。皮膚
  25. (33)
    ひげを剃りやすくする。皮膚
  26. (34)
    ひげそり後の肌を整える。皮膚
  27. (35)
    あせもを防ぐ(打粉)。皮膚
  28. (36)
    日やけを防ぐ。皮膚
  29. (37)
    日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。皮膚
  30. (38)
    芳香を与える。芳香
  31. (39)
    爪を保護する。爪
  32. (40)
    爪をすこやかに保つ。爪
  33. (41)
    爪にうるおいを与える。爪
  34. (42)
    口唇の荒れを防ぐ。口唇
  35. (43)
    口唇のキメを整える。口唇
  36. (44)
    口唇にうるおいを与える。口唇
  37. (45)
    口唇をすこやかにする。口唇
  38. (46)
    口唇を保護する。口唇の乾燥を防ぐ。口唇
  39. (47)
    口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ。口唇
  40. (48)
    口唇を滑らかにする。口唇
  41. (49)
    ムシ歯を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。歯みがき類
  42. (50)
    歯を白くする(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。歯みがき類
  43. (51)
    歯垢を除去する(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。歯みがき類
  44. (52)
    口中を浄化する(歯みがき類)。歯みがき類
  45. (53)
    口臭を防ぐ(歯みがき類)。歯みがき類
  46. (54)
    歯のやにを取る(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。歯みがき類
  47. (55)
    歯石の沈着を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。歯みがき類
  48. (56)
    乾燥による小ジワを目立たなくする。平成23年に追加。日本香粧品学会のガイドラインに基づく試験(または同等以上の試験)で効果を確かめた製品に限る皮膚

「補い保つ」は「補う」「保つ」だけでもよく、「皮膚」と「肌」は言い換えてもかまいません。( )の中は効能には含まれず、使える製品の形を限定するものです(通知の注1〜注3)。

景表法:優良誤認・有利誤認の禁止

景表法(不当景品類及び不当表示防止法)は、消費者を誤認させるような不当な表示を禁止する法律です。措置命令は、事業者に故意・過失がなかった場合でも対象になります。

主な禁止規定は次のとおりです。

条文内容
第5条第1号(優良誤認)商品の品質・規格等について著しく優良と誤認させる表示
第5条第2号(有利誤認)価格・取引条件等について著しく有利と誤認させる表示
第5条第3号(内閣総理大臣が指定する表示)ステマ告示(一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難な表示・令和5年10月施行)など

不実証広告規制(第7条第2項)も重要です。消費者庁が「合理的な根拠を示す資料」の提出を求めた場合、文書の交付から15日以内(景表法施行規則第7条第2項)に提出できなければ、優良誤認表示とみなされます。「実感91%(自社調べ)」等の数字を使う場合は、根拠データの保管が必要です。

ステマ規制については、広告主(事業者)が規制対象です。インフルエンサーに対して「PR表記なし」で投稿させた場合、投稿した側ではなく依頼した事業者が措置命令の対象となります。

化粧品・健康食品広告のNG→OK言い換え

実務でよく問題になる表現を製品カテゴリ別に整理しました。NG表現は適正広告基準(薬生発0929第4号・平成29年9月29日)に照らして問題が生じる可能性があるものです。

化粧品の効能・効果表現

化粧品として標榜できる効能は56項目に限られます。相談の多い代表例を挙げます。

NG表現問題点OK表現例
「シワを改善する」「シワを消す」化粧品の効能56項目の範囲外「乾燥による小ジワを目立たなくする」(※試験実施が必要)
「ターンオーバーを促進する」「細胞を活性化」細胞レベルの作用は化粧品の定義外「肌のキメを整える」「うるおいを与え肌を整える」(56項目範囲内)
「肌の奥深くへ浸透」「肌内部へ浸透」「角質層」を超える浸透表現「角質層へ浸透」「角質層のすみずみへ」
「デトックス効果」「毒素を排出」解毒は医薬品に対して使う言葉使用不可(代替表現なし)

美白・エイジング・育毛・成分の浸透・「テスト済み」表記など、領域別の対照表は別記事にまとめています。

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輸入化粧品では、海外の訴求文をそのまま訳すとNG表現になる場合があります。

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健康食品の表現

NG表現問題点OK表現例
「○○病を改善する」「血圧を下げる」医薬品的効能の標ぼう(薬機法第68条・未承認医薬品扱い)機能性表示食品・特定保健用食品として届出・承認を受けた効能の範囲内でのみ可
「飲むだけで痩せる」「食べるだけで体脂肪が燃える」合理的根拠のない優良誤認(景表法第5条第1号)「〇〇を含む食品」(成分の説明に留める)
「医師が認めた」「○○専門医も推奨」効能・効果の保証と誤認されるおそれ「医師が成分を確認しました(効能・効果を保証するものではありません)」→ グレーゾーン・要個別判断
「売上No.1」(根拠なし)最大級表現・優良誤認のおそれ「○○部門売上No.1(調査会社名・調査期間・調査対象を明示)」

インフルエンサー・SNS広告のリスク

SNSを活用したインフルエンサーマーケティングは化粧品・健康食品の販売促進として広く普及していますが、薬機法・景表法の両面でリスクを伴います。

まず確認すべきは広告の3要件(医薬監第148号・平成10年9月29日)です。次の3要件をすべて満たす表示は「広告」として薬機法の規制対象となります。

  • 顧客を誘引する(購入意欲を昂進させる)意図が明確であること
  • 特定の商品名が明らかにされていること
  • 一般人が認知できる状態にあること

インフルエンサーへの報酬支払い・無償提供+投稿依頼がある場合、この3要件を満たす可能性が高く、投稿内容が薬機法第66条(誇大広告禁止)に抵触するおそれが生じます。特に「使ったらシワが消えた」「代謝が上がってすぐ痩せた」等の体験談は、効能・効果の保証と評価される可能性があります。

また景表法のステマ規制(令和5年10月施行)では、PR表記なしで投稿させた事業者が措置命令の対象となります。「現場担当者が独断でやった」「代理店に任せていた」という事情は、処分を免れる理由にはなりません。

事業者側で整える管理体制の例として、次の点があります。

​インフルエンサー施策で整える体制
  • インフルエンサーへの依頼時に「#PR」「#広告」等の表記を契約・依頼書に明記
  • 投稿内容のドラフト確認フロー(効能・効果の保証表現が含まれていないか)
  • 投稿後のモニタリング体制

違反時のペナルティと経営リスク

違反した場合のリスクは、「改善すれば終わり」ではなく、事業継続に影響する段階まで発展するおそれがあります。

措置命令と社名公表

景表法違反では、消費者庁・都道府県から措置命令が出され、その内容は消費者庁のウェブサイトで公表されます。薬機法の虚偽・誇大広告では、厚生労働大臣・都道府県知事が措置命令を出せます(第72条の5)。取引先・金融機関・採用候補者がインターネット検索で確認できる状態が継続するため、ブランド信頼性への影響は軽視できません。

課徴金

景表法は売上額の3%、薬機法は対価合計額の4.5%の課徴金が課されます。課徴金は利益ではなく売上から算定されるため、利益率の低い商品でも大きな負担となります。

景表法(第5条第1号・第2号違反)に対しては、課徴金対象期間の売上額の3% の課徴金が課されます(第8条第1項)。ただし、表示が不当であることを知らず、知らないことに相当の注意を怠っていないと認められる場合や、額が150万円未満の場合は命じられません。

薬機法についても、令和元年(2019年)改正・令和3年(2021年)8月施行により課徴金制度が導入されました(第75条の5の2)。第66条第1項(誇大広告禁止)に違反した場合、対価合計額の4.5% の課徴金の納付が命じられます。計算した額が225万円未満の場合は命じられません(第75条の5の2第4項)。なお、同一行為について景表法の課徴金納付命令がある場合は、対価合計額の3%分が減額されます(第75条の5の3)。

刑事罰

薬機法第66条違反には、2年以下の拘禁刑もしくは200万円以下の罰金(またはその両方) が定められています(第85条第4号)。規制対象は「何人も」であり、広告主だけでなく、制作・配信に関与した広告代理店や実際に投稿を行ったアフィリエイターも対象となる可能性があります。

よくある質問

「医師監修」と記載した場合、薬機法違反になりますか?

記載の仕方によって判断が分かれます。医師が成分・製造工程等を確認したという事実の表示は、それ自体が直ちに違反となるわけではありません。ただし、「皮膚科医も推奨」「専門医が認めた効果」のように、医療関係者が効能・効果を保証しているとの誤認を与える表現は、薬機法第66条第2項に抵触するおそれがあります。「医師監修(効能・効果を保証するものではありません)」等の打消し表示とセットで使う場合も、打消し表示が消費者に認識されるかどうかを含めて個別に判断する必要があります。

「実感○○%(自社モニター調べ)」という表現は問題ありませんか?

実際にモニター調査を実施しており、データが保管されていれば、景表法の不実証広告規制(第7条第2項)への対応としては直ちに問題とはなりません。ただし、消費者庁から「合理的な根拠を示す資料」の提出を求められた場合、15日以内に提出できなければ不当表示とみなされます。調査人数・調査方法・調査時期を明示したうえで、データを適切に保管しておくことが重要です。数値の表示方法にも注意が必要です。「満足度93%!!」と大きく表示し、離れた場所の小さな文字で「使いやすさ調べ」と補記する方法は不十分とされています。「使いやすさの満足度93%!!」のように、何を測定した数値かを主表示の中で明示することが求められます。

OEMメーカーが作成した広告文はそのまま使ってよいですか?

虚偽・誇大広告の禁止(薬機法第66条第1項)は「何人も」を対象にしているため、OEMメーカーが作成した広告文でも、貴社がその広告を出せば貴社が規制の対象になります。使う前に、内容が法令に適合しているかを確認してください。

見積りはどの段階で出してもらえますか?

確認したい原稿・URL・画像を受け取ってから、量と内容を確かめて正式な見積りをお出しします。料金の目安は3.3万円〜/1媒体(税込)です。縦に長いLPや複数の媒体をまとめて依頼する場合は、見積りで個別にお伝えします。

輸入化粧品の広告チェックにも対応していますか?

対応しています。海外ブランドの日本語版LPや商品説明文は、原文が化粧品の効能56項目を超える表現を含むことがあります。INCI名から日本語全成分表示名称への変換も含めて対応できます。

当事務所の強み:成分知識と薬機法・景表法の一体チェック

広告・表示の確認は、当事務所が原稿の確認から修正案と確認報告書の作成までお引き受けします。

化粧品・健康食品の広告リーガルチェックで難しいのは、成分名や作用の記述が薬機法上どの規定に抵触するかを判断する部分です。法令の文言だけを読んでも、化学・生物学的な背景知識がなければ「どこまでが許容される表現か」の線引きが難しいケースがあります。

元化学メーカー研究員として化粧品原料の研究開発に携わった経験と、YMAA(薬機法・医療法適法広告取扱個人認証)による広告適法性の評価知識をもとに対応します。

  • LP・広告文・パッケージ表示のリーガルチェック:薬機法・景表法に照らして問題箇所を特定し、修正案をご提案します(3.3万円〜/1媒体)
  • INCI名から日本語成分表示名称への変換と適法性確認:輸入化粧品の成分表をもとに、ネガティブリストとの照合も含めて確認します
  • SNS・インフルエンサー施策の事前確認:投稿内容のドラフト段階での確認に対応します

報酬の目安とご依頼の流れは、次のページにまとめています。

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確認したい媒体と製品の種類をお知らせいただければ、確認の範囲と見積りの進め方をご案内します。まずはご連絡ください。

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